Cuernavaca

神奈川県南西部 食と生活

ニューヨーク

来た道をそのまま戻りました。
マンハッタンブリッジの橋のたもと”世界的宗教”の総本部の辺りは以前訪れたことがあります。
かつて多くの信者とともにここを訪れ、そのツアーの合間、辺りを自由に散策したものです。
(もちろん・・・不信心な奴の代表とも言えるワタクシ・・・”彼らの兄弟”ではありませんが・・・)
20年ぶりに帰ってきました。

暫く橋の下を進み、いい加減景色が変わらないことにしびれを切らし、ほどよいと思われるところで左折してみました。
「アフリカンマーケットフェア」という催し物が開催されている小さな公園を抜けると、突然街の喧噪に包まれました。
ダウンタウンブルックリンの中心部に来ていました。
かつてブルックリンへは何度もやってきているとはいえ、ダウンタウンへ踏みこむことは無く、いつも「リバーカフェ」「有名なピザ屋」へ行くぐらいの”観光客の視点”でのものでした。
しかしこれほどの規模の街が存在していたとは・・・。
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クリスマスイブの夜。ブロードウェイの「・・・劇場」のひさしの下にいる。
観劇後のVIPをホテルへ送るため待機しているのだ。
年も押し迫った頃、こんなところに好んで独りでいる人間はいない。
生活の糧を得るためと自身に言い聞かせ、寂寥の思いを殺し、己を無感覚に保ちつつ、
歩道を行くファミリーや通り過ぎるイエローキャブやらを眺めていた。

今朝この街に到着した時には10℃を超えていたが、寒波の到来により急激に気温は下がっている。
そして呪わんかな、雪は降り始めた。
歩道を歩く人々は大喜びではしゃぎ回っている。
絵に描いたような、陳腐なドラマにも出てきそうな完璧なホワイトクリスマスだ。
白い肌に眩しいほどの金髪をまとう姉妹は、テキサス辺りから来たのだろうか。
初めて雪を見たようで、はじめは恐れるように、恥らうように雪に触れていたが、そのうち積もり始めた雪を嬉々として集め、かたまりをつくり投げあっている。
「メリー・クリスマス」の声も高らかに、こちらに向かって投げられた雪を受け止め、苦笑いを返すしかできない独り身の、根無し草がここにはいた。
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