Cuernavaca

神奈川県南西部 食と生活

小田原系

以前から”値段が高い”という印象がありました。
そのせいか近くであっても今まで訪れることがありませんでした。
今日はカインズでお買い物の後、近隣の多くの店舗に振られ、大井からここまで流れたどり着きました。

駐車場の心配をしていたのですが、手前に月極と併用部分2カ所、奥の敷地は専用部分のようでかなり多く停められそうです。
12時すこし過ぎの入店。店内8分の入り。カウンター席が10席くらい、三角形の鈍角の辺の様な形状で厨房を囲んでいます。
小上がり座敷席は4×3だったか。年季の入った内装は昔からある食堂の雰囲気を醸し出しています。。
店員は3名態勢。調理は息子さんとおぼしき若者、女将さん、もう一人フロア接客担当のおばちゃんも載せものなどを担当していました。調理行程はきちんとした役割分担が決まっており、流れるように手際の良いもの。そのせいか余り待たず一杯が登場。客の回転も速いものです。
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わんたん麺1400円也。
麺は一口めで”大西系”とは別のものという印象を受けました。少し細めで例の強烈な縮れが見られず普通のラーメンのようなもの。しかし時を経るに従いスープを吸って、独特のピロピロ食感が得られるようになりました。量についてはかなり多め。この系統の標準量なのですが。
スープは醤油が効きかなりしょっぱいもの。(私は好きですがw)表層を覆う油(ラード?)も多めで濃厚なものです。
ワンタンはこれぞまさに大西という味。餃子チックでニラも効いている。ただ大きさが結構まちまちでちょっと小さいものもありました。
チャーシューはもも部位でしょうか。ちょっとパサつき気味ですが肉感に溢れ、濃いめの味付けがなされておりました。
載せものについても特徴があります。
三つ葉と刻みネギがかなり多め。逆にもやしが少ないところが私の好みに合っています。
海苔がしっかりしたもので柔くなってしまうこともない。ただこのメンマはどうも、、、
細切りで存在感が軽く埋没してしまいます。大西系に特有の少し甘めで味の染みた奴。そういう感じではありませんでした。
濃いめのスープと大量の麺。ともすれば単調になりがちな一杯に箸休め的彩りを添えてくれる載せもの達は配分も良く調和がとれていました。
客層は地元の方中心の印象です。老夫婦などもおりましたが、ほとんど方がノーマルのラーメン980円也を食していました。それは少し器が小さく麺量も少なめに見えました。
ワンタンは小田原系を特徴付ける魅力的なものですが、ワンタン麺単体でも量が多く頻繁に食せるものではありません。この”ラーメン980円”でも十分でしょう。一杯が1000円以下であれば近隣のラーメン屋と比しても決して高いものではないですし。

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味の大西小田原店その記述の前にチト昔の文を(トップページ・カテゴリページに限り”続きを読む”でスキップできます。ウザイ文字の羅列なのでお勧めします)
小田原系ラーメンに対し、「地元の人はそう呼ばないんですが、横浜ラーメン博物館でそう紹介されていて笑ってしまいました。」「小田原系???何でも系を付ければ良いってモンでもない。」
そんなコメントをたびたび目にします。
いわゆる湘南地区に住む人々がその界隈一帯を総称して”湘南”と呼ぶのを蔑むように、この地の人々も自身の食傾向を一言で規定されるのがイヤなのでしょうか。
神奈川では「家系」「関東豚骨」「神奈川端麗系」など、もとは外部の人間が勝手に型にはめ、そう呼称しているに過ぎないものでした。
それを”そう云う風なもの”として積極的に外部に宣伝し、その系統を確立し、商品化してゆく。時に切磋琢磨し、時に類似店に便乗し、時にマスコミに乗って行く。そうして厳しい現状を乗り切っています。
「我々は昔からそういう風にやってきたのだから、そこそこ客は入るのだから、特に気張ってやる必要もない」。この地域全体に言える、旧弊という図式が食の世界にも残っています。
地元ではそう呼ばない。
どうやらこの地区の方々は、この界隈に共通するラーメンの類型をとらえることができず、これが確固たる特徴がある一つの分野のものであるという認識がないようです。
紫竜も、味一も、むら田も、ぷらんたんも、十三も、スープに麺が泳いでいる、それがラーメンである。それくらいの認識しか持ち合わせていないようです。
諸物価高騰という大義名分の元、チャーシューわんたん麺を1500円で販売している。その事実を何の疑問もなく許容しているこの地域の消費者は正常であると言えるでしょうか?
今のところ、盲目的で頑迷だが心優しき消費者に支えられてやってきてはいますが、喜多方、佐野、新潟、名古屋、様々な地域の方々がラーメン屋同士結束し、マップまで用意して地域を盛り上げようという動きを起こしている中、この地域と来た日には、、、
「小田原おでん」「小田原丼」
公的機関もそんなとってつけたようなご当地名物をでっち上げるより、現実に存在し、少しは実体のある「小田原系ラーメン」に助成金でも出して、せめてチャーシューわんたん麺を800円くらいで提供できるくらいにしてもらいたいものです。

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